自賠責保険
自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、「強制保険」といわれ、全ての車やバイクに加入が義務付けられています。
被害者救済を目的としており、対象は人身事故のみとなっています。(物損事故は対象外です。)
自賠責保険では、過失割合に関係なく事故で怪我をした人を「被害者」と呼んでいます。
過失が100%で無ければ、相手方の自賠責保険に請求ができます。
支払限度額と賠償の範囲
自賠責保険では、支払われる保険金に限度額があります。
被害者が複数いる場合でも、被害者1名につき限度額まで支払われます。
また、加害者が複数いる場合は、加害者それぞれの自賠責保険に請求できます。
加害者が2人の傷害事故の場合、120万円×2=240万円となります。ただし、どちらの場合も、総損害額の範囲を超えて請求はできません。
総損害額が80万円の場合は、80万円しか請求できません。
| 死亡 | 3,000万円 | |
|---|---|---|
| 傷害 | 120万円 | |
| 後遺障害 | 介護を要する後遺障害(第1級) | 4,000万円 |
| 介護を要する後遺障害(第2級) | 3,000万円 | |
| 第1級 | 3,000万円 | |
| 第2級 | 2,590万円 | |
| 第3級 | 2,219万円 | |
| 第4級 | 1,889万円 | |
| 第5級 | 1,574万円 | |
| 第6級 | 1,296万円 | |
| 第7級 | 1,051万円 | |
| 第8級 | 819万円 | |
| 第9級 | 616万円 | |
| 第10級 | 461万円 | |
| 第11級 | 331万円 | |
| 第12級 | 224万円 | |
| 第13級 | 139万円 | |
| 第14級 | 75万円 | |
支払限度額以上の損害がある場合は、任意保険会社や加害者が支払うことになります。
重過失減額
自賠責保険では、被害者に過失があっても、その過失割合が70%未満の場合には減額されません。
被害者に重過失があったときは、その割合に応じて減額がなされます。
| 傷害 | 70%以上100%未満の過失 | 20%の減額 |
|---|---|---|
| 死亡・後遺障害 | 70%以上100%未満の過失 | 20%の減額 |
| 80%以上90%未満の過失 | 30%の減額 | |
| 90%以上100%未満の過失 | 50%の減額 |
加害者請求と被害者請求
自賠責保険は、加害者・被害者のどちらからでも請求することができます。
加害者請求
加害者が被害者に対してすでに支払った損害賠償金を、自賠責保険に請求します。
被害者請求
被害者が直接自賠責保険に請求します。「本請求(損害賠償額の請求)」の他に、「仮渡金請求」もできます。
自賠責保険が支払われない場合
- 被害者が「他人」にあたらない場合
- 車両の「運行」による死傷でない場合
- 所有者や運転者の悪意によって損害が生じた場合
(被害者は直接自賠責保険に請求することができます。) - 加害者に賠償責任が無い場合
(下記の3つの条件を全て立証できる場合)
※自己および運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと
※被害者または運転者以外の第三者に故意または過失があったこと
※自動車に構造上の欠陥または機能の障害がなかったこと
(この条件をクリアすることは大変難しく、実質的には無過失責任といわれています。)

